クライオバルーン/ホットバルーン/レーザーバルーンとは

アブレーション

クライオバルーン

クライオバルーンは2014年より日本で臨床使用可能となった治療法。
バルーンサイズは23mmおよび28mmのラインナップとなっており肺静脈径が20mm未満の小さい症例以外は基本28mmを使用する。

駆動ガスは亜酸化窒素 笑気ガス(N2O)が使用され肺静脈入口部を‐40℃から‐50℃まで冷却し肺静脈隔離を行う。冷却時間は120sから180s程度とされている。

右肺静脈隔離の際は、横隔膜神経を損傷させないためCMAPを必ず確認して行われる。
横隔膜神経をペーシングにて興奮させ波高値および触手で常に確認し異常がある場合、緊急停止を行います。

ホットバルーン

ホットバルーンは1サイズのみで高周波電流により加熱された充填液を70℃前後とする。
バルーン系は10ml注入で26mm、20ml注入で33mmとなりこの範囲を推奨使用範囲とされている。

ホットバルーン使用時は攪拌ポンプを使用しバルーン内を振動させる。振動させることによりバルーン内液が攪拌されバルーン表面温度を均一化させている。

バルーン内は透視で確認できるよう希釈造影剤が使用される。

クライオバルーンと唯一異なっている点として、食道損傷の予防のため食道冷却を必須とし行われます。

レーザーバルーン

バルーンにて肺静脈を閉塞後レーザー光を照射し焼灼する治療法。

バルーン内に内視鏡を挿入し閉塞の状況及び入口部内面を可視できる。
可視化し確認する理由としてバルーンと肺静脈内面との間に血液の溜まりがあり、その場所を照射してしまうとバルーンを損傷してしまう。
血液の溜まりを無くすため、閉塞方法やバルーンサイズの変更も視野に入れておく。
シース、バルーン、内視鏡内は重水で満たす

焼灼時間は20sから30sで30度の範囲を行う。360℃照射し焼灼を行うには12回必要。(30℃×12回)

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