以下の設問について、もっとも適切な答えを1つ選びなさい
IBHRE対策問題
デバイス外来に来られた患者は、運動を続けるのが困難だった。運動時、息切れも出てしまったと告げている。保存されたデータから、患者が現在いくつかの発作性心房細動を持っていることも明らかになった。この患者のために最も適切なペーシングモードは何か答えよ。
a) DDIR
b) DDDR
c) DDD
d) MVP
IBHRE対策問題 解答
今回は患者の症状から設定モードを考えていく問題です。
まずは運動を続けるのが困難で息切れが生じたという点に注目します。これは運動時、明らかにレートが足りていないことを示すため、通常であればレートレスポンスを検討します。レートレスポンスが入っているにもかかわらず上記の症状が出る場合は、細かい設定(スロープetc)を変更します。
また完全房室ブロック患者(C-AVB)は今回否定的と考えます。C-AVB患者は運動時、心房レートは自己の脈拍でそれに追従して心室をペーシングします。例外はありますが、レートレスポンスをC-AVB患者に入れることは少ないです。
上記より今回の疾患はSSSと想定できます。
次に注目する点は心房細動です。今回は発作性心房細動の為、DDIやDDIRへの設定は行いません。心房細動が長期持続性となりトレンドでも確認できる場合のみDDIやVVIを検討してください。
以上のことからレートレスポンスが入り生理的ペーシングが可能となるb)のDDDRが今回の解答となります。d)のMVPも生理的なペーシングとしては良いがレートレスポンスが入っていないので除外されます。MVPR設定となっていたら正解となります。
ペースメーカ外来では患者の訴えも考慮し適切な設定ができるように心がけましょう。
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